就活・キャリア 2026-10-07
大学ボート部(漕艇部)出身者はインターンに行くべき?参加のタイミングと競技との両立法
大学ボート部(漕艇部)の部員から「インターンに行くべきか迷っている」「合宿や練習との両立が難しそう」という声を聞くことがあります。近年の就活では、インターンシップへの参加が早期選考につながるケースが増えており、参加するかどうかで就活の進め方が変わってくる場面も少なくありません。一方でボート部は夏の合宿や大会シーズンが重なる時期があり、一般的な学生よりもインターン参加の調整が難しい事情があります。本記事では、インターンの一般的な位置づけとボート部特有の年間スケジュールを照らし合わせながら、両立のための考え方を整理します。
インターン参加が就活に影響する仕組み
政府ルール上のインターンの位置づけ
新卒者向けの就活スケジュールについては、政府(内閣官房・文部科学省・厚生労働省・経済産業省)の要請に基づくルールが示されています。このルールでは、会社説明会などの広報活動は卒業年度に入る直前の3月1日以降、採用選考活動は卒業年度の6月1日以降に始めることが基本とされています。ただし、この解禁日はあくまで要請であり、法的な強制力はありません。
「専門活用型インターンシップ」は早期選考につながりやすい
このルールには例外規定があり、卒業年度に入る直前の春休みなどに2週間以上の「専門活用型インターンシップ」に参加し、専門性が高いと企業に認定された学生については、選考開始を3カ月前倒しできる仕組みがあります。つまり大学3年の3月から選考を受けられる学生が出てくることになり、インターンへの参加状況によって、就活のスタート地点に差がつきやすくなっているのが近年の傾向です。
体育会学生のインターン参加状況
就活情報サービスとUNIVAS(大学スポーツ協会)が運動部に所属する大学生を対象に実施した意識調査によると、大学3年生時点でのインターンシップ参加率は37.0%で、前年と比べて14.2ポイント減少したと報告されています。一般の学生と比較してもインターン参加率は低い水準にあるとされ、平均参加社数は3.1社、参加形式については対面を希望する学生が28.8%、WEB形式を希望する学生が19.5%という結果も示されています。同調査では、運動部に所属する学生の7割以上が「希望する就職ができるか」という不安を抱えているという結果も出ており、部活動とインターンの両立に課題を感じている学生が一定数いることがうかがえます。
体育会学生向けの就活支援に関する解説記事でも、早期選考につながりやすい優遇ルートのインターンの多くが5日間程度の日程で組まれているため、練習や合宿のスケジュールと重なりやすく、参加の調整が難しいという指摘がされています。ボート部も、合宿や遠征が長期間にわたることが多い部活の一つであり、こうした事情は当てはまりやすいと考えられます。
ボート部の年間スケジュールとインターン時期の重なり
全日本大学ローイング選手権(インカレ)は、公益社団法人日本ローイング協会(JARA)が主催する大会で、例年8月下旬から9月上旬にかけて埼玉県戸田市の戸田ボートコースで開催されています。多くの部にとって、この時期は夏合宿の延長線上にある大会本番シーズンにあたります。また、1年生を対象とした全日本新人選手権も例年秋(10月前後)に開催されており、新入部員にとっても秋口まで大会日程が続く構造になっています。
一般的なインターンの主要な実施時期である大学3年の夏休み・冬休みは、ボート部にとっては夏合宿や新人戦に向けた強化期にあたることが多く、日程面での重なりが生じやすい時期です。特に夏のサマーインターンは、ボート部の夏合宿とほぼ同時期に実施されることが多く、参加のハードルが上がりやすい点に注意が必要です。
| 時期 | 一般的なインターン・就活の動き | ボート部の動き(目安) |
|---|---|---|
| 大学3年 夏 | サマーインターンへの参加 | 夏合宿・強化練習の最盛期 |
| 大学3年 冬 | ウィンターインターン・早期選考ルートの案内 | 新人戦シーズン、次年度に向けた強化期 |
| 大学3年 3月前後 | 専門活用型インターン参加者の早期選考開始 | 新体制での練習開始 |
| 大学4年 6月前後 | 一般的な選考活動の本格化 | インカレに向けた追い込み・合宿 |
両立のための考え方・工夫
「全か無か」で考えない
インターンに全く参加しないか、長期のものにフルコミットするかという二択で考える必要はありません。1日・数日で完結する短期インターンやオンライン形式のプログラムを選べば、合宿や練習のスケジュールを大きく崩さずに参加できる場合があります。まずは参加できそうな期間・形式のものから検討してみることが現実的です。
合宿・大会の日程を先に確定させてから逆算する
ボート部は年間の合宿・大会スケジュールが比較的早い時期から決まっていることが多い部活です。自部の年間スケジュールを先に押さえたうえで、空いている時期にどのインターンが実施されているかを逆算して探すと、無理のない計画が立てやすくなります。
オンライン参加が可能なプログラムを優先する
対面形式のインターンは移動時間がかかる分、練習や合宿との両立が難しくなります。WEB形式やオンライン完結型のプログラムを優先的に検討することで、参加のハードルを下げられる場合があります。
部内の先輩・OB・OGの経験を参考にする
同じ部活でインターンと競技を両立してきた先輩やOB・OGがいる場合、どの時期にどの程度インターンに時間を割いたか、参加できなかった分をどう補ったかといった実体験は参考になります。年間スケジュールが似ている分、一般的な就活情報よりも実感に近いアドバイスが得られやすいところです。
参加できなくても競技経験の棚卸しは進めておく
インターンに参加する時間が確保できない時期であっても、これまでの競技経験を振り返り、エピソードとして整理しておくことは、練習の合間でも取り組みやすい作業です。インターンへの参加状況にかかわらず、競技経験から得た強みを言語化しておくことは、その後の選考全般で役立ちます。
自分の代の立ち位置を大学ボートの記録から振り返る
インターンや選考でこれまでの競技成績を振り返る際には、自分の代がどのくらいのレベルにあったのかを客観的に確認しておくと説得力が増します。早稲田大学ボート部のインカレ全記録や慶應義塾大学ボート部のインカレ全記録のように大学別の年度別成績を確認できるほか、2025年度 全日本大学ローイング選手権の結果から種目別の成績を一覧で振り返ることもできます。立教大学の出身者であれば、立教大学ボート部のインカレ全記録に出場史と最高成績がまとまっています。
体育会学生向けの就活支援サービス
インターン参加の時期やその後の就活の進め方に悩む場合は、体育会所属の学生に特化した就活支援サービスを活用するのも一つの方法です。体育会学生向けの就活支援サービス「ツナカレ」では、体育会経験者の事情を踏まえた就活サポートが提供されています。
まとめ
近年の就活では、専門活用型インターンシップへの参加が早期選考につながる仕組みが整いつつあり、インターン参加の有無が就活のスタート地点に影響する場面が増えています。一方でボート部は夏合宿や新人戦シーズンがインターンの主要な実施時期と重なりやすく、運動部所属学生のインターン参加率も一般学生より低いという調査結果があります。短期・オンライン形式のプログラムを優先したり、自部の年間スケジュールから逆算して探したりするなど、無理のない範囲での両立を考えておくことが大切です。
出典
本記事の大会概要・開催時期は、公益社団法人日本ローイング協会(JARA)公式サイト(大会情報)の公表内容をもとに編集部が作成しました。選手個人の氏名は掲載していません。就職活動の一般的なスケジュール・インターンシップ制度に関する記述は、政府が示す新卒者向け就活ルールを参考にしています。運動部所属学生のインターン参加状況に関する統計は、マイナビとUNIVAS(大学スポーツ協会)による意識調査の公表内容を参考にしています。最新の大会情報は日本ローイング協会公式サイトを、最新の就活・インターン情報は各種就活情報サイトをご確認ください。
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