就活・キャリア 2026-10-14

大学ボート部(漕艇部)出身者のガクチカの書き方|「学生時代に力を入れたこと」をどう伝えるか

就職活動のエントリーシート(ES)でほぼ必ず聞かれる項目のひとつが、「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」です。大学ボート部(漕艇部)の部員からは、「練習の話は書けても、どう伝えれば採用担当者に評価されるのか分からない」という相談を受けることがあります。ボートは野球やサッカーのように大学以前からの経験者が多い競技ではなく、大学から始める部員が大多数を占める珍しい競技です。この特性を踏まえると、ガクチカの組み立て方にもボート部ならではの工夫が生きてきます。本記事では、ガクチカの基本構成に、ボート部での経験をどう当てはめればよいかを整理します。

ガクチカとES・自己PRの違い

聞かれていることの違い

「ガクチカ」と「自己PR」は似た項目に見えますが、企業が知りたいことには違いがあります。自己PRは「自分の強み・人柄」そのものを伝える項目であるのに対し、ガクチカは「学生時代にどのような物事に取り組み、どう行動したか」という過程そのものを問う項目です。同じボート部での経験を題材にする場合でも、自己PRでは強みを先に、ガクチカでは取り組んだ物事とその過程を先に示すという違いを意識すると、項目ごとに書き分けやすくなります。

両方を聞かれたときの題材の分け方

ESで自己PRとガクチカの両方を求められる場合は、同じエピソードを繰り返すのではなく、題材を分けて準備しておくことをおすすめします。例えば、ガクチカでは「クルーの目標タイム達成に向けた練習改善」のような取り組みそのものを、自己PRでは「その過程で発揮した自分の強み」を別の角度から掘り下げる、といった整理をしておくと、ES全体で伝わる情報量が増えます。

ガクチカの基本構成

ガクチカには決まった型があり、次の順序で組み立てるのが基本です。

  1. 結論:学生時代に力を入れたことを一文で示す
  2. 課題:取り組みの背景にあった状況や課題
  3. 思考:課題に対してどう考えたか
  4. 行動:考えをもとに実際に取った行動(最もボリュームを割く部分)
  5. 成果・学び:行動の結果と、そこから得た学び
  6. 展望:その経験を今後どう活かしたいか

この型に沿って書くと、読み手は「何に取り組み、どう考えて行動し、何を得たのか」を順番に理解できます。ボート部の経験を当てはめる際も、まず競技の説明に字数を割きすぎず、結論から入ることを意識してください。

ボート部ならではの題材の見つけ方

「未経験から始めた」という前提を活かす

大学から未経験でボートを始め、地道な練習を積み重ねて結果を出していく過程は、ボート部ならではの題材です。多くの部員が入部時点でほぼ同じスタートラインに立つため、「何を課題だと捉え、どのように練習を重ねたか」という過程そのものが他の部員との差別化のポイントになります。「入部当初はこうだったが、〇年間でこう変化した」という形で書くと、取り組みの過程が伝わりやすくなります。

クルー競技特有の「自分の役割」を明確にする

エイトやフォアなど複数人で漕ぐ種目が中心のボートでは、成果がクルー全体のものとして語られやすく、「自分が何をしたのか」が埋もれがちです。ガクチカで評価されるのは、クルーの成果そのものよりも、その中で自分がどのような課題意識を持ち、どう動いたかという個人の関わり方です。クルー内でのポジションや役割、担当していた練習メニューの提案・改善などを具体的に振り返っておくと、行動の部分に厚みを持たせられます。

困難・停滞期からの立て直しを題材にする

怪我やスランプでタイムが伸び悩んだ時期、部員数が少なく運営に苦労した時期なども、ガクチカの題材になります。重要なのは困難の大きさではなく、「何を課題と捉え、どのように考えて行動を変えたか」という思考の過程です。原因を分析し、練習内容や役割分担を見直した経緯を具体的に書くと、課題解決の過程として伝わりやすくなります。

書く前に数字で振り返っておきたいこと

ガクチカを説得力のある内容にするには、抽象的な表現にとどまらず、数字や記録で裏付けられる部分を用意しておくことが役立ちます。自分の代やクルーが大会でどのような立ち位置にあったかを確認したい場合は、早稲田大学ボート部のインカレ全記録や慶應義塾大学ボート部のインカレ全記録のような大学別の年度別成績ページ、また2025年度 全日本大学ローイング選手権の結果のような年度別ページで、種目ごとの記録を振り返っておくと、エピソードの具体性を補強する材料になります。

面接で深掘りされたときの受け答え

ガクチカはES提出後、面接で「なぜそう考えたのか」「他の選択肢はなかったのか」と深掘りされることが多い項目です。あらかじめ自分のエピソードについて「なぜ」を複数回繰り返して自問しておくと、想定していない角度から質問されても答えやすくなります。結果だけでなく、その時々でどう考えて選択したかという過程を言葉にできるよう準備しておきましょう。

競技と就職活動の両立に不安がある場合は、体育会所属の学生に特化した就活支援サービスを利用するのも一つの方法です。体育会学生向けの就活支援サービス「ツナカレ」では、体育会経験者の事情を踏まえた就活サポートが提供されています。

まとめ

大学ボート部(漕艇部)出身者のガクチカは、「結論→課題→思考→行動→成果・学び→展望」という基本の型に沿って、未経験から始めた過程やクルーの中での自分の役割を具体的に当てはめることで伝わりやすくなります。自己PRとは題材や伝え方の軸を分けて準備し、数字で振り返れる記録も手元に用意しておくと、ES・面接を通じて説得力のある内容になります。

出典

ガクチカの基本的な構成・書き方に関する記述は、マイナビ・リクナビなど就職支援サービスが公開する一般的な就活ノウハウ(マイナビ 学生の窓口、リクナビ就活エージェント)を参考にした一般的な傾向であり、特定の企業・個人の選考結果を示すものではありません。本記事の大会概要は、公益社団法人日本ローイング協会(JARA)公式サイト(大会情報)の公表内容を参照しました。選手個人の氏名は掲載していません。最新の大会情報は日本ローイング協会公式サイトをご確認ください。

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